調剤薬局の薬剤師に求められる能力

これから競争が激しくなっていく調剤薬局業界で、薬剤師として生き残っていくためには、患者さんの話を適切に聞き取るコミュニケーション能力が必須です。
これは個人の努力と経験の積み重ねにより向上できます。
しかし、個人の能力だけでは集客力として不十分です。患者さんが居心地の良い薬局全体の雰囲気作りも重要になってきます。
プライバシー保護が重要視される今、たいていの薬局は、隣の患者さんと顔を合わせずに済むよう仕切りを設けています。それでも声を完全に遮断することは難しいので、初めてお渡しする薬の効能、副作用の可能性など、薬局として伝えなければならないことを説明すると、それが隣の患者さんに聞こえてしまうので、何も話したくないという方もいらっしゃいます。どうしても声に出しての投薬を敬遠される場合は、筆談で対応するといった柔軟さも大切です。

また、小児科の患者さんが多ければ、お子さんが好みそうなシールなどをお渡ししたり、おもちゃで遊んで待ち時間を過ごせるキッズコーナーを設けたりするのもお母さんに喜ばれます。
患者層に合わせて、待合室に置く雑誌の種類なども吟味することで、薬局として生き残れるかどうかが左右されます。人を相手にする職業なので、自分の能力アップだけでなく、薬局の「ウリ」も考えることが大切です。